まいにちメモ

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『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』レビュー

今回ご紹介する書籍は、こちらです。

著者: 越川慎司
ビジネスパーソン1万8000人を定点カメラ・ICレコーダー・GPSで調査、AI分析した働き方の結論。効率よく成果を出す人には、シンプルな「共通点」があった

では、早速内容を見ていきましょう。

 

1.トップ「5%社員」の5原則

ノート ペン PC

まず、トップ「5%社員」の5原則が紹介されています。

(1)「目的」のことだけを考える
(2)「弱み」を見せる
(3)「挑戦」を「実験」と捉える
(4)「意識変革」はしない
(5)  常に「ギャップ」から考える

特に気になった項目は、4番ですね。『意識変革はしない』とはどういうことでしょうか。かなり目を引きますね。

本書によると、『意識を変えてから行動』ではなく、『行動を変えることで意識が変わる』ということらしいです。

確かに、これまで習慣化しようとしてうまくいった場合を考えると、とにかく行動して、それを当たり前にできた場合ですね。反対に『○○を意識して過ごそう!』と考えても長続きしなかったように思います。個人的には、まず行動を変えることが大事というのは、ここ数年の経験から実感していたことでしたので、本書の内容は納得できましたし、方向性が間違いではなさそうで安心しました。

ブログを始めたことも、行動するということを意識してのものです。

余談ですが、学生時代に部活など一つのことに熱中していれば、こういったことにも早いうちに気が付けていたのかなぁなんて思ってしまいます。

他の4項目に関しては、まあ仕事を進めていけば、多かれ少なかれそういう考え方が身につくのではないでしょうか。

2.「95%社員」と「5%社員」の考え方・行動の違い

東京タワー 夜景 ビル

ここでは、「95%社員」と「5%社員」それぞれの違いについて述べられています。

■仕事における充実感

95%社員:作業が完了することにより充実感を得る
5%社員:成果が出て充実感を得る。

これは5原則1番と同様、目的と手段の話ですね。仕事は成果(目的の達成度)で評価されるべきですから、そこにモチベーションを持っていくのもあるべき姿だと思います。

■周囲との摩擦

95%社員:組織の規律に従い、周囲との摩擦を避け、組織の指示に流されてしまう。いわゆる「いい人」。
5%社員:結果を重視し、そのためには周囲との摩擦も恐れない。ただし、摩擦を生じても、最終的に自分の欲しい結果に持っていけるよう、普段から周囲とのコミュニケーションを大事にする。

私も数年前までは、周囲との摩擦も関係なく、あるべき結果に向けて意見をぶつけていましたが、それだけでは周囲は巻き込めないんですよね。

正論をそのままぶつけると、相手は逃げ場がなくなり、態度を硬化させてしまいます。さらに、それぞれに利害関係がある上、従来のやり方を踏襲したい保守派やイケイケの人など考え方の違いもありますし。

そういった様々な人達をうまく巻き込むために、普段からよくコミュニケーションを取り、伝え方にも気を配り、重要な場面ではうまく誘導し意見を押し通すと。

これが、なかなか難しいです。一朝一夕ではできないことですが、しっかり取り組んでいきたいですね。

■課題に対する取り組み方

95%社員:すぐに課題を解決しようとする。課題発生の真因を追求しないため、同じ問題を繰り返す可能性が高くなる。
5%社員:課題解決までのアプローチ方法(発生原因の仮説立案⇒検証⇒対策)を持っている。発生原因を消し込んでいくので、再発する可能性が低い。

この取り組みは当然ですね。少なくとも、ものづくりに携わる方なら全員意識しているのではないでしょうか。トヨタ生産方式の「なぜなぜ分析」が手法としては有名ですかね。

問題は、このアプローチをすべきと理解はしていても、実務上そのように進められるとは限らないということですね。

人手不足により業務負荷が大きくなっている組織なんかは、真因追及まで手が回らず、どうしても目の前の課題解決になりがちです。課題解決した頃には別の問題の対応でかかりきりになり、その結果再発するという負のスパイラルに陥っている人(部署)も多いのではないでしょうか。

どこかで断ち切り、正のスパイラル(真因を追求⇒再発防止⇒業務負荷が減り、さらに改善活動)に転換する必要があるのですが、これは、一個人というより、組織マネジメントの問題ではないかと思います。

トップ「5%社員」は、あるべき姿で仕事を進めるための環境づくりが上手ということなのではないでしょうか。環境づくりといっても、組織全体を変えるか、自分だけそういった環境に身を置くように調整するかでだいぶ違いますが。

前者であればよいのですが、後者の場合、「5%社員」が自由に働く環境維持のために、「95%社員」が無理して支えているという構図になる恐れもあります。そして、評価は「5%社員」に持っていかれると。

少し愚痴っぽくなってしまいましたが、自分がどうなりたいか、組織をどうしていきたいか、をしっかり考えたうえで、業務を進めるべきかと思います。

3.「5%社員」の習慣

iPad デスクワーク Apple Pencil

  • 新しい情報を常に探し回り、取り入れる
  • 必ず内省時間を作る

他にもありましたが、気になったのはこの2点です。

情報のインプットやアップデートですが、今のところ私は得意ではないようで、ついついさぼって、いまある知識でなんとかしようとしてしまいがちです。

周囲の仕事ができる人を見ると、やはり知識が豊富で、守備範囲もかなり広い印象です。口先ではなく、少なくとも専門家の言いなりにならない程度の知識は付けていきたいですね。

2点目の、必ず内省時間を作るですが、皆さんのなかにも新入社員研修で、教わった方がいらっしゃるのではないでしょうか。重要であるというのは理解しているつもりですが、ついつい後回しにしてしまいます。この積み重ねが、数年後の実力差になっているんですよね。少しでも良いので、振り返りの時間を毎週末にスケジューラに登録しておこうと思います。

また、振り返るためには、当然自分の行動を記録しておく必要があります。これをやることで、日々の成果につながらないムダに気づくことができますので、あわせて徹底していこうと思います。

4.全体の感想

ノート 鉛筆

書かれていることは、仕事を進めるうえで当然意識すべきことが大半で、これまでに身についているものも多くあった。ただ、その基本的なことをどこまで徹底できるかが、トップ「5%社員」になれるか「95%社員」のままかの分岐点になるのだと感じた。

特に、常に情報をインプットやアップデートすることは、私が徹底できていないことであるので、重点的に取り組んでいこうと思った。

また、5%社員の習慣など具体的な事例が充実しており、多くの人が活用できそうなテクニックがいくつもあった。

全体的に、データを中心に「5%社員」と「95%社員」の違いを比較しており、理解しやすく納得できる内容だった。

少し散らかってしまいましたが以上です。みなさんの参考になれば幸いです。ではまた。
(読書感想文ってやっぱり難しいですね~) 

著者: 越川慎司
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※ご紹介した内容は、私が個人的に気になった点を抜粋し、そこに意見を添える形で書いています。書籍の内容を全て正確に示したものではありません。本記事に基づいてご購入された書籍が満足のいく内容でなかったとしても、生じた損害に関して、当方は一切の責任を負いませんので、予めご了承ください。